最近、日が経つにつれて北朝鮮情勢が悪い方向に向かっているように感じます。
米国、中国、ロシアなどの大国が北朝鮮に振り回されている今日この頃、この辺で最近起きた北朝鮮のミサイル発射実験を時系列でまとめてみたいと思います。
■北朝鮮ミサイル発射の流れ
・2017年2月12日
発射したミサイル:中長距離戦略弾道ミサイル「北極星2型」(KN-15)
射程距離:2000km程度(日本のほぼ全域をカバー)
核弾頭:搭載可能
結果:ミサイルは最高高度約550kmに達して、およそ500km程度飛行して日本海に落下、発射実験成功。
新型の固体燃料エンジン使用とのこと。液体燃料はミサイルに給油してから発射しなければならないので発射まで時間がかかるのですが、固形燃料は給油が必要ないのでスイッチ一つで発射できるのが大きな利点。給油している間にミサイルが見つかって攻撃されたら発射する前に破壊されてしまいますからね。
・2017年3月6日
発射したミサイル:スカッドER 4発
射程距離:1000km程度(日本の一部をまで)
核弾頭:搭載可能
結果:3発は約1,000km程度飛行して秋田県男鹿半島沖に着水。1発は石川県能登半島沖に着水、発射実験成功。
こちらは液体燃料を使用するタイプ。ちょうど米韓合同軍事演習が行われていたタイミングですので、けん制する意味合いが強かったものと思われます。
・2017年4月5日
発射したミサイル:中長距離戦略弾道ミサイル「北極星2型」(KN-15)
射程距離:2000km程度(日本のほぼ全域をカバー)
核弾頭:搭載可能
結果:およそ60km程度飛行して日本海に落下、発射実験失敗か。
こちらも米中首脳会議をけん制する意味合いが強かったものと思われますが、イベントがある度にミサイルを発射してけん制と技術的な実験を効率よく同時に行おうとしているかも知れませんね。
・2017年4月16日
発射したミサイル:中長距離戦略弾道ミサイル「北極星2型」(KN-15)と推定
射程距離:2000km程度(日本のほぼ全域をカバー)
核弾頭:搭載可能
結果:発射直後に爆発、失敗か。
こちらは特に国際的なイベントがあったわけでもなかったのですが、北朝鮮の包囲網がキツくなってきた感があったので、これもけん制の意味での発射かも知れません。
・2017年4月29日
発射したミサイル:対艦準中距離弾道ミサイル KN-17
射程距離:1000kmから3000km程度(日本のほぼ全域をカバー)
核弾頭:搭載可能か不明だが可能との噂が
結果:発射直後に空中で爆発、失敗か。
米国の空母「カール・ヴィンソン」が日本海に接近。対艦ミサイルを発射することによりけん制を行ったとの見方が強い。
■4月はミサイル多すぎの感が…
4月になって米国が中国に北朝鮮への圧力を要請したことにより、一気に北朝鮮情勢がきな臭くなってきました。
実際北朝鮮からの報道によると「我々はアメリカ本土を攻撃するミサイル(いわゆる大陸弾頭間ミサイル ICBM)を持っている」との話だが、ミサイルの発射結果を見てみるとそこまで技術的な精度が高いとは思えない。
4月16日、29日のミサイル発射に関してはアメリカのハッキングによりミサイルが爆発したというウワサも飛び交っている事から、現時点での北朝鮮の技術力はそれほど高くないとの見方もできると思います。
しかしながら、射程2000km程度なら核弾頭搭載なミサイルを発射できる技術力はあると考えられますので日本はどう考えても射程内。
対岸の火事などと言っていられない北朝鮮情勢、変な考えだけは起こさないように祈りましょう。
ちなみに時系列でみると4月初旬、中旬、下旬と発射実験を繰り返しているのではないかとも推測されます。発射の準備におよそ1週間程度かかると思えばこの間隔も自然に思えますが、真相はわかりません。タイムラインで推測すると次の発射は5月の13日から14日位かなと推測されますがどうなるでしょう。