12月13日放送のプレバト!!俳句の才能査定ランキングは「冬のスーパー銭湯」で一句。
前回1位獲得の黒谷友香さんと前回最下位で屈辱の10点を取ってしまった高畑淳子さん、そして初登場の3人を加えた映画・ドラマを彩る実力派俳優対決です!
<出場者>
・黒谷友香
・高畑淳子
・ドランクドラゴン塚地武雅(初登場)
・津田寛治(初登場)
・森優作(初登場)
<特待生昇格試験>
・東国原英夫 名人10段
・ミッツ・マングローブ 名人3段
目次
お題は「冬のスーパー銭湯」
最下位 森優作 30点 才能ナシ
湯に浸かる 色とりどりの おでんかな
<本人の解説> スーパー銭湯で色々な形の身体を見たので、それをおでんの具に例えてみた句です。
<添削後> スーパー銭湯 おでんのごとき 我らなり
■夏井先生の評価
そのまま読むと何で「おでん」が出てくるのかわからない句です。「スーパー銭湯」と素直に描かないと何も伝わりません。
第4位 黒谷友香 50点 凡人
冬晴れや 湯気の向こうは 皆笑顔
<本人の解説> 冬の晴れた良い感じの日に皆でお風呂に入って疲れを癒しながら喋ったりして笑顔が溢れる光景を詠った句です。
<添削後> 湯気にみな 笑む冬晴れの 露天風呂
■夏井先生の評価
中七、下五の部分が今回のキングオブザ凡人。季語である「冬晴れや」を「冬の夜」としてたら鍋を食べている光景だと思ってしまうような句です、鍋だと誤解されないようにちゃんと「風呂」という言葉を入れた方が良いでしょう。
第3位 高畑淳子 53点 凡人
冬露天 ばばの手をひく 幼子や
<本人の解説> スーパー銭湯でビックリするのは老婦人の裸、そんな老婦人と手を引く幼子の光景を見て「良いな」と感じた事を詠った句です。
<添削後> ばばの手を ひく子や冬の 露天風呂
■夏井先生の評価
良い所はそれぞれの要素がちゃんと繋がっていてわかりやすい所ですが問題点は2つ。1つ目は「冬露天」という言葉が寸詰まりな所、無理やり入れた感があります。2つ目は最後を「や」で終わるのはとてもバランスを取りにくい難しい型だという事です。
第2位 ドランクドラゴン塚地武雅 57点 凡人
露天風呂 湯けむり白息 混ざりけり
<本人の解説> 外の露天風呂で自分が吐く白い息とお風呂から出ている白い湯気が混ざり合っている様子を詠んだ句です。
<添削後> 湯けむりに まざる白息 露天風呂
■夏井先生の評価
非常にありがちな光景をあたかも自分の発見かのように語っている凡人の句ですね。ただ、ただ2位になっている理由もちゃんとあって、「露天風呂」(場所)、「湯けむり」(映像)、白息(季語)、「混ざりけり」(状態)とお互いを邪魔しない形で言葉を選んでいます。ひとつ解消したいのは「湯けむり白息」という中七の句が8音になっている所、語順を変えて言葉を削ればうまく解消する事ができます。また、自分の目に入った光景である「湯けむり」から描いた方がこの句であれば得です。
第1位 津田寛治 70点 才能アリ
師走の夜 ゆ屋の湯気見え 途中下車
<本人の解説> 自分が帰る駅のひと駅手前にスーパー銭湯があり、その湯気を見て思わず途中下車をしてしまう心情を詠んだ句です。
<添削後> 湯屋の湯気 見えて師走の 夜を下車
■夏井先生の評価
「師走」(季語)、「夜」(時間)、「ゆ屋」(場所)、「湯気」(映像)、「途中下車」(動作)、それぞれの言葉がお互いを全く邪魔しないと言う形で並べられています。「見え」という部分を生かすのであれば、余計な言葉を省いて助詞である「を」を加えるだけで思いや動きを表現する事ができます。
特待生昇格試験
ミッツ・マングローブ 名人3段
打たせ湯の肩 夜をしのぶ 雪女郎(ゆきじょろう)
<本人の解説> 雪女郎というのは雪女の事、夜をしのぶに世をしのぶをかけて自分の事のように詠んでみた句です。
<添削ナシ>
■夏井先生の評価 見事1ランク昇格!
評価のポイントは「夜をしのぶ」、昇格の理由は季語を生かす工夫です。雪女郎という季語そのものが虚構の季語、なかなか難しい題材を選んだ句です。「夜をしのぶ」という部分に「夜を偲ぶ」と「世を忍ぶ」という2つの意味を込める事によって「雪女郎」という季語を際立たせています。
東国原英夫 名人10段
湯冷めして 九条議論 終はりけり
■本人の解説
温泉に入って憲法九条の議論をしていたが湯冷めをしたらスッと終わってしまった、難しい話なんだけど湯冷めして終わるくらいの話だったのかなという心情を詠んだ句です。
<添削後> 九条議論 終はる湯冷の 嚔(くさめ)にて
■夏井先生の評価 残念ながら現状維持…。
評価のポイントは「~して~終はり」という叙述、現状維持の理由は臨場感が足りない。九条議論が出てくるところの発想は抜群、しかし叙述の部分が「湯冷めして」(理由)、「終はりけり」(結果)と普通の文章のように描かれている所が残念です。本当はくしゃみをして議論が終わった事を描きたかったという東国原名人の言葉に対して、あえて季語を2つ入れた句を作ります。
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感想&まとめ
今回は1位、2位、最下位と初登場組が活躍した回になりました、津田さんと塚地さんの句はそれぞれの句を構成している要素が他の要素を全く邪魔しないように配置している所が高評価に繋がる結果となりました。添削の部分で夏井先生もボヤいていましたが、お題である「冬のスーパー銭湯」という部分が伝わるように描く事がまずは一番大切のようです♪
<12月13日現在の名人・特待生一覧>
【名人】
名人10段 東国原英夫、梅沢富美男、藤本敏史(FUJIWARA)
名人8段 村上健志(フルーツポンチ)
名人3段 横尾渉(キスマイ)
【特待生】
特待生1級 中田喜子、千賀健永(キスマイ)、三遊亭円楽
特待生2級 石田明(NON STYLE)、ミッツ・マングローブ
特待生3級 千原ジュニア、立川志らく
特待生4級 松岡充
特待生5級 岩永徹也、柴田理恵、北山宏光(キスマイ)