5月23日放送のガッテン!では「物忘れ&認知症対策SP」を特集!
物忘れが起こる原因は血糖値が高い事?血糖値が高くても脳は糖が不足している原因はインスリン?最新の研究で解った物忘れと血糖値の関係を詳しく解説してくれました。
目次
物忘れには血糖値が大きく関係する?
カナダの大学で血糖値が高い人3000人を対象に行われた調査では、血糖値を測定する値のHbA1cが高くなると認知機能は確実に落ちるという研究結果が発表されました。
HbA1cとは1~2ヵ月の血糖の平均値、この値が高いと2型糖尿病と診断されます。
脳には糖が必要!
将棋のタイトル戦を見るとおやつの時間が必ずあります、物を考える時には糖が不可欠な物質であるという良い証拠です。
番組内の実験ではブドウ糖を摂取した後に普通に過ごすよりも、頭をフル回転させて過ごすと糖の減り方が早いと言う結果が出ました。
この結果から脳が活動するためには糖が不可欠だという事がわかります。
矛盾する2つの定義
・糖は物忘れをひどくする
・脳には糖が欠かせない
ここまでで2つの事がわかってきました、一見矛盾している2つの定義ですがそのカギとなるのは「インスリン」という物質でした。
血糖は高いけど脳には届かない
インスリンは体の細胞に糖を使うように働きかける性質があります、いくら甘いものを食べても血糖値が高くならないのはインスリンが正常に働いているからという事です。
しかし血糖値が常に高い状態を長く続けていると、インスリンの働きが脳にまで達しない現象が起きてしまいます。
結果的に血糖は高いのに脳は糖不足になるという一番悪いパターンに陥ってしまうのです。
インスリンが脳に届かない原因とは?
甘いものを食べて血液中の糖が高くなるとインスリンが活発に働きだします、しかしインスリンは生命維持に必要な体の血管を優先させてしまうのでどうしても脳は後回しになってしまう傾向があります。
体の血管の糖が多ければ多いほど、そちらに部分にインスリンの働きが集中し結果として脳にインスリンが働かなくなってしまうのが脳にインスリンが届かなくなる原因です。
インスリンは記憶力をあげてくれる?
ネズミを使ったインスリンを使った実験があります、水槽に浮島を用意して一定の場所からネズミを離してどれくらいの時間で浮島の位置を記憶できるかという実験です。
ある処置を施して脳でインスリンが効かないネズミは、一度目で浮島にたどり着くまでに約13分かかりました。一週間実験を続けても最終的には浮島にたどり着くまでに5分も時間がかかってしまいました。
このネズミの脳にインスリンを注射すると1週間後には約11秒で到達できるようになったという実験結果がでました、インスリンが劇的に記憶力をアップさせることはほぼ間違いないでしょう。
インスリンを使った最新治療
海外ではインスリンを吸入して認知症を改善させる研究が進んでいます、日本ではまだ臨床も行われていない研究ですが将来的にはこの方法で認知症を改善する事もありえない話では無いでしょう。
最近では血糖値が高いがインスリン注射の必要が無い患者に、インスリンをあえて投与すると血糖値が改選した症例もあるそうです。
物忘れは血糖が高め→インスリンが大活躍→しかし脳はインスリン不足→結果的に脳が糖不足という図式が成り立ちます、食生活などの改善で血糖値を下げる事が認知症の予防に役立つという事です。
物忘れしやすさチェック
1分間に動物の名前を言えるだけ言うと言う検査です、1分間に言えた動物が13種類以下の人は注意が必要との事です。
このチェックで最も重要なのが「作業記憶」、動物を思い出しながらすでに言った名前を憶えていられるかがポイントとなります。
結果が13種類以下の人は血液検査をしてHbA1cの値を確認、65歳以下であれば5.7%以上は注意が必要な値です。
物忘れ対策の血糖値改善方法
1.週2~3回の有酸素運動
2.適度な糖質制限
3.野菜を先に食べる
このような生活を続けて血糖値が低くなり、認知力がアップした方が多くいるそうです。
感想&まとめ
私自身もすでに糖尿病と言う診断を受けている人間なので、見に覚えがある内容だったので非常に参考になりました。
糖尿病は予備軍だけでも全国に2000万人いると言われている国民病です、2000万人が認知症になってしまうことで大きなリスクが日本という国にかかってしまう事になると思います。
生活習慣を改善して血糖値をコントロール出来るようにすれば、そんなリスクも回避できるかも知れませんね。