1月31日放送の「ガッテン!」では「食物アレルギーの新常識」を解説!食べるだけではなく食べ物にふれるだけでアレルギーになってしまう原因について解説してくれました。今までは大丈夫だった方でも突然食物アレルギーになってしまう事があると思います、その食物をいっぱい食べたりしたわけでもないのにどうして食物アレルギーになってしまうのでしょうか?
目次
アレルギーのメカニズム
通常のアレルギーが起こる仕組みは体の中にある「T細胞」という物質がカギを握っています。この「T細胞」というのは身体中のリンパ節に存在する免疫細胞でいったん食物を敵だと判断した場合に、その食物に対する攻撃細胞を作り出します。
そして対象の食物が摂取された場合には「T細胞」から作り出された攻撃細胞が激しく反応してじんましんなどのアレルギー症状を引き起こすのです。普段は食物を食べる事で反応する「T細胞」ですが、イギリスで行われた研究によって他の事でも引き起こされる事がわかってきました。
イギリスで行われたピーナツアレルギーの研究
10年ほど前にイギリスでは子どもの「ピーナツアレルギー」が大流行しました。その際にアレルギーを起こした1万2千人以上の子どもを調査したところ、91%の子どもが保湿のためにピーナツオイルを使用していたことが判明したのです。
当時の精製技術はまだ未熟で、ピーナツオイルの中にピーナツの成分が残っている状態でした。そのピーナツの成分が身体の中にある「T細胞」に攻撃細胞を作り出す事になり、結果としてピーナツを食べた子どもにピーナツアレルギーを引き起こす原因となっていたのです。
食べなくても攻撃細胞ができるのは樹状細胞の活性化が原因
樹状細胞(じゅじょうさいぼう)とは皮膚の表面にあり、身体にとって異質なものを見つけるレーダーのような役割をしています。普段は敏感に働かない樹状細胞ですが、いったん活性化してしまうと身体の中にある「T細胞」に働きかけて攻撃細胞を作るキッカケとなってしまいます。
樹状細胞が活性化してしまうカギはズバリ肌荒れや湿疹などの皮膚の炎症が原因、今までは触っていても大丈夫だった食べ物に荒れた手で触れる事によって体内の中に攻撃細胞が作られてしまうのです。実際に重度の手荒れがある調理師の32%の方には食物アレルギーがあったという報告もでています。
気がつきにくい食物アレルギーの原因
肉に対してアレルギーを持っている方を調査した所、ほとんどの方がペットを飼っていたという事がわかりました。肉アレルギーになてしまう原因は肉を食べすぎたりした事では無く、実はペットについていたマダニが人間の血を吸うときに出す成分が肉を食べた時の成分に似ていた事が原因でした。他にも原因を特定しづらいケースは色々存在します。
・医療従事者→天然ゴムの手袋→バナナ・くり・アボカドにアレルギー
これは天然ゴム(ラテックス)でアレルギー反応のある人が共通の物質を含む果物で食物アレルギーを起こす事が原因です。
・花粉症→花粉→りんご・キウイフルーツ・ももなどでアレルギー
花粉症の種類によっては果物の食物アレルギーになることがあります。
・サーファー→クラゲ→納豆アレルギー
クラゲと納豆に含まれているネバネバ成分が共通のアレルギー成分なのが原因です。
食物アレルギーの対処方法
皮膚の湿疹を治す
まずはふれる事で食物アレルギーになった方は、皮膚の湿疹を治す事が一番の近道です。手が荒れたままで様々な食物にふれてしまう事で樹状細胞が活性化して多くの攻撃細胞が作られてしまいます、まずは安全に食物に触れらるように皮膚の湿疹を治す事がなによりも大事です。
経口負荷試験
アレルギーの原因となった物質を避けているだけでは身体にアレルギーに対する耐性は生まれません、完全に避けるのではなく安全な範囲で可能な限り摂取する事で身体にアレルギーに対する耐性を生み出すことが重要です。ただし自己流で行うと命の危険に関わってしまうほど危険なので、必ず医師の指導の下で行ってください。
感想&まとめ
最近では牛乳アレルギーなど様々な食物アレルギーに悩む子ども達が増えています。牛乳アレルギーになってしまうと関連した食物、チーズやアイスクリームなども食べられないので子どもにとっては楽しみが減ってしまいますし場合によっては十分な栄養素を摂取できない事態にもなってしまいます。早めに医師の指導を受けてアレルギーを解消し楽しい食生活を送って欲しいものですね♪