1月23日放送の「この差って何ですか?」では「生そば」と「そば」、「丸ノ内」と「丸の内」、「お煮しめ」と「筑前煮」の違いを解説!普段はあまり気にしていない小さな差ですが、理由を聞いて見るとなるほどと思う明確な差がありました。
目次
「生そば」と「そば」の違い
おそば屋さんののれんには「生そば」と書かれたお店と「そば」とだけ書かれた2種類のお店が存在します。「生そば(きそば)」とは「生粋の蕎麦」という意味で本来は100%そば粉で打ったそばである「十割そば」の事を指しています、しかし番組で調査したところ、79軒の「生そば」というのれんを出しているお店のうち「十割そば」を提供しているお店はたったの2軒。どうして「十割そば」を出していないのに「生そば」というのれんを出しているのでしょうか?
「生そば」の方がイメージが良い
多くの店で出されているのは「二八そば」と呼ばれているそば粉8割、小麦粉「2割」で打ったおそばですが、この「二八そば」を出しているお店が「生そば」ののれんを出しているルーツは江戸時代にありました。当時は町の中に飲食店が出始めた頃で、その中でも「そば」はシンプルな食べ物として話題になったそうです。
最初に出された「そば」は全て「十割そば」でしたが、打ちづらくて茹でると切れてしまうという欠点がありました。そんな「十割そば」に改良を加えて作られたのが「二八そば」、打つのも簡単なのであっという間に広まっていったのです。しかし味や風味の面で言えば「十割そば」の方が圧倒的に上、そこで「二八そば」を出しているにもかかわらずイメージの良い「生そば」ののれんを出すお店が増えていき現在に続いているそうです。
「丸ノ内」と「丸の内」の違い
この差は日本が「カタカナ表記」から「ひらがな表記」に移り変わっていた事に理由があります。戦前の日本では「カタカナ表記」が主流、大日本帝国憲法などは全てカタカナで書かれていますし昔の教科書を見ると全てカタカナで文字が書かれています。
戦後は「ひらがな表記」が主流に
戦争に負けた日本では戦勝国アメリカの指導により、昔のしきたりを無くす運動が行われてきました。そんな中で「カタカナ表記」も徐々に「ひらがな表記」へ変わっていった事により、地名もひらがなに変更されていったのです。「自由が丘」は昭和40年・「霞が関」は昭和42年・「丸の内」は昭和45年に「ひらがな表記」となりました、昭和45年以前か以降かが「丸ノ内」と「丸の内」の差です。
「お煮しめ」と「筑前煮」の違い
両方ともゴボウ・ニンジン・レンコンなど同じような食材が入っているので同じ料理のように思えますが、実は調理行程に決定的な差がありました。
「お煮しめ」の作り方
「お煮しめ」は具材を一品一品別に煮ていくのが大きな特徴です。食材によって味付けの加減や味の染み方が違うので煮崩れや色移りをさせないようにするのがその理由です。お正月などの晴れの日にいただく特別な料理なので長い時間をかけて丁寧に作るのが基本です、調理時間は約3時間もかかります。
「筑前煮」の作り方
こちらは具材を鍋で炒めてから作るのが特徴、最初に炒めてから煮るので調理時間が短く済みます。晴れの日ではなく日常で食べる料理なので手際よく短時間で作る事が求められた料理です、調理時間は約30分といいますから「お煮しめ」の6分の1の時間で完成です。
感想&まとめ
一見同じようにみえるものも、聞いて見たら明確な違いがあったんですね。「お煮しめ」と「筑前煮」の違いなんて考えた事も無かったですが、要は大事な日に丁寧に作るのが「お煮しめ」、普段食べるように作るのが「筑前煮」という事だったんですね。個人的には「筑前煮」の方が簡単に作れるので好きですが「お煮しめ」を食べる時には味の違いに気を付けてみたいと思います♪