10月26日放送の「所さん!大変ですよ」では「かわいいのにナゼ?ゾウが大暴れ」を特集!
世界中で今、ゾウが村や街で暴れているという情報が入りました。ゾウと言えば人間と共生している事でも知られている動物ですが、野生のゾウともなると性格も凶暴で大きな体を使って甚大な被害をもたらします。なぜ最近になって世界中でゾウが暴れてしまう事になってしまったのでしょうか?アフリカのケニアで取材した様子を紹介してくれました。
世界中で暴れ出しているゾウ
スリランカやインカではワゴン車やバイクを次々と破壊しているゾウの姿が撮影されています。そこで取材に向かったのはアフリカのケニア、夜な夜なゾウの集団が村を襲うという事件が相次いでいるそうです。まず国立公園に向かうとアフリカゾウの群れを発見、高さが3メートル、重さは5トンもあるアフリカゾウの群れはすごい迫力です。ガイドさんによるとケニアの国立公園には柵が無いので街と自由に行き来でき、夜になると街に出かけて事件を起こしてしまうゾウもいるようです。
ゾウを殺すと終身刑?
アフリカゾウはかつて象牙を目当ての密猟のため数が激減してしまいました。そのため今は絶滅危惧種として厳格に保護されています、もしゾウを殺してしまった場合には最悪の場合終身刑に処される事もあるそうです。そんなゾウに対して手が出せない人間に対してゾウは自由に暴れまわることが出来るワケですから事件が起きても不思議ではない状況です。
ゾウレンジャー
ケニアにはゾウの被害を食い止めようと活動している組織がある事が判明しました、その名も「ゾウレンジャー」。国の許可を得てゾウを村から遠ざける活動もしています、ゾウを傷つける事は禁じられているため音や光を使って村から遠ざけるのがレンジャーの役目です。この日もレンジャーたちは村に近づこうとするゾウを発見、ライトで照らしながらゾウを遠ざける事に成功しました。ゾウレンジャーの出動はひと月で150回に及ぶことがあると言うのでかなり危ない状況であることは間違いありません。
ゾウに襲われた村
ゾウレンジャーが間に合わずゾウに襲われてしまった村があると聞き取材を行いました。そこにはゾウに食い荒らされたトウモロコシの残骸が広がっていました、全てゾウに食べられてしまったそうです。NPOによると2009年の干ばつでマサイ族が飼っていた家畜の9割が全滅、その結果マサイ族は遊牧を止めて定住し農業を始めるようになりゾウのテリトリーを次々と奪っていったのです。その結果人間とゾウの衝突が起こり始めたという事です。
ミツバチでゾウ問題を解決?
ケニアで長年ゾウの生態を研究しているNPOはゾウを追い払う画期的な方法を見つけていました、それは「ミツバチ」。ハチの羽音を聞くだけでゾウは嫌がって畑に近づかなくなります、さらに蜂蜜も収穫できるわけですからまさに一石二鳥のゾウ対策です。ゾウの天敵がミツバチだったなんて意外でした。
日本でも保護動物が害獣に
北海道で酪農をしている方によると「タンチョウヅル」が牛のエサを横取りしてしまう事態が起こっているようです。タンチョウヅルと言えば特別天然記念物、一時は絶滅も危ぶまれましたが現在では1,800羽が住むまでに回復して観光客も訪れるようになりました。観光で街が潤うのとは逆に地域の酪農家には頭が痛い問題になっているようです。現在はタンチョウヅルを追い払う専門の方を雇って対処しているようですが、どんどん人に慣れていくタンチョウヅルにはどこまで効果があるかは疑問です。
感想&まとめ
今回のテーマは人間が手を出せない保護動物の被害。絶滅させてしまう事が許されない代わりに人間に対して恐怖を感じなくなった動物による被害は世界中で広がっているようです。野生動物の保護を優先するのか、その地域で住んでいる方の生活を優先するのかは難しい判断です。できるだけ共生できる環境を作る事が望ましいとは思いますが両方を優先させることは出来ないのでどちらかが犠牲になってしまう事は避けられないでしょう、難しい問題です。