北朝鮮とアメリカの対立が日増しに色濃くなってきました。
そもそも現在の北朝鮮とアメリカの対立のキッカケとは何だったんでしょう?
5月6日放送の「池上彰のニュースそうだったのか!! 」で興味深い解説が放送されていました。
■キッカケとなったのは中東のあの出来事
池上氏いわくキッカケとなったのは「アメリカによるシリア爆撃」。
トランプ大統領は「アメリカはもう世界の警察ではない!」と言いながらも中東のシリアに爆撃を行いました。
トランプ大統領による初めての武力行使の原因は「シリア アサド政権による化学兵器の使用」でした。
アサド政権は認めなかったもののサリンを使った攻撃が行われたのは事実であり、その行為を「一線を越えた」と感じたトランプ大統領が攻撃の指示を出したと言われています。
■シリア攻撃がなぜ北朝鮮への威圧につながるのか?
「シリア」は後ろ盾として「ロシア」という核保有の大国を持っています。
同じ構図で「北朝鮮」には「中国」という強い後ろ盾がいます。
「ロシア」という後ろ盾を持つ「シリア」を攻撃するのであれば、「中国」という後ろ盾を持つ「北朝鮮」も攻撃するのではないか?
そんな憶測から現在の「北朝鮮」と「アメリカ」の緊張状態が始まったのではないか?と番組では推測していました。
確かに「ロシア」という後ろ盾を恐れない強い姿勢を見せた「アメリカ」であれば「北朝鮮」を攻撃する可能性も無くはないという事でしょうか。
■北朝鮮がアメリカに対して挑発を繰り返す理由
北朝鮮は3月に行われた「核兵器禁止条約」会議で「賛成」側に回りました。
一見、核を持っている国としては「反対」側に回るのかと思うものですが、ここに「北朝鮮」の真意が垣間見られます。
実は核兵器を使う事は好ましいことではなく、自国を攻撃されないための「抑止力としての核」を知らしめるための開発ではないかという事です。
かつての朝鮮戦争で壊滅的な打撃を受けた「北朝鮮」。もう二度とあんな思いはしたくないという気持ちから自分達を守ってくれる「核」という「力」を手に入れよう。
それが北朝鮮が「核」開発を続ける真の狙いではないでしょうか。
現在では10発ほどの核弾頭を保有すると言われる「北朝鮮」。大国であってもうかつに手を出す事は自国の危険を犯すことになります。
まさに「北朝鮮」は自国を守る「核」という「力」を手に入れたのでした。
■アメリカの真意とは?
アメリカ側にとっても「核」は脅威であり、できれば争いなど起こしたくないと思っているはずです。
アメリカ軍が駐留している「韓国」や「日本」を攻撃される脅威だけでもうかつに手を出す事はできませんし、ましてやアメリカ本土まで届く大陸弾道間ミサイルなどが登場したらたまったものではありません。
今現在、「北朝鮮」が大陸弾道間ミサイルに核弾頭を載せる技術があるかどうかは不明な状態ですが、もし、本当にその可能性が垣間見えたのなら「アメリカ」は次の手を打つかも知れません。
それが新たな核実験なのか大陸弾道間ミサイルの発射実験なのかは定かではありませんが、何かがキッカケで戦争が始まるかも知れない状態は続いています。
■まとめ
今朝のニュースでは、北朝鮮とアメリカがヨーロッパで話し合いの場を持つという報道がありました。
平和的な話し合いで済むのであればそれに越したことはありません。
北朝鮮の指導者もアメリカの指導者も正直何をするかわからない事では共通しています。
「やられたからやり返す」のような安易な考えも持って恐ろしい選択をしない事を心から望みます。