2月22日の「プレバト!!俳句の才能査定ランキング」では「春風と女性」の写真で俳句対決!気になるメンバーは鳥越俊太郎さん、手塚理美さん、小島瑠璃子さん、初登場のサンシャイン池崎さん、俳優で慶応卒の森田甘路さんの5人、さらに特待生昇格試験ではフルポン村上さんと名人八段の梅沢富美男さんが昇格試験に挑みます!
来週のお題は「春風と女性」でーす!#春風と女性#兼題#俳句#プレバト#俳句の才能査定ランキング pic.twitter.com/dONeaxgeMZ
— 洒落神戸 (@syarekobe819) 2018年2月16日
目次
今回のお題は「春風と女性」
最下位 森田甘路さん 30点(凡人)
道すがら
御髪(みくし)流れる
春の櫛(くし)
道を歩いている女性を見て髪がなびいている様子をイメージしました、春風が女性の髪を櫛のようにとかしている様子を詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
字づらだけでは髪と櫛だけが浮かんできてちょっと怖い感じです、「流れる」という言葉で春風を表そうとしたのが間違い。もっと具体的な言葉を使わないと人には伝わりません、しかし発想は見事です。
【添削後】
櫛けずる
ものは春風
はるの道
第4位 サンシャイン池崎さん 35点(才能ナシ)
あとすこし
後ろ髪引く
春炬燵(はるごたつ)
待ち合わせ場所に炬燵に入りすぎて遅れていく、あと少し炬燵に入っていたかったなという気持ちとあと少しで待ち合わせ場所に着くという気持ちを詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
とんでもなく才能が無い句です、作者の描きたい情景と字づらにギャップがありすぎます。一目見た時には炬燵にずうっと入っていたいという気持ちしか伝わりません、待ち合わせ場所に行くと言う情景はこの句では全く思いつく事はできません。
【添削後】
後ろ髪
引かるる
春の炬燵かな
第3位 小島瑠璃子さん 50点(凡人)
春寒し
待つ彼のほう
速まる歩
寒い中楽しそうに歩いている女性がいて、温かい存在である彼が待っているから自然に歩が早くなるという様子を詠んだ句です。「速まる」を「速まりて」と詠む事で若い女性の軽やかな姿も表すことが出来ます。
<夏井先生の添削>
句がぶちぶちと切れている感じです、「待つ彼のほう」の「のほうは」一文字で表すことが出来ます。発想力も凡人中の凡人です。
【添削後】
春寒し
待つ彼へ歩の
速まりて
第2位 手塚理美さん 60点(凡人)
ガラス越し
君を感じる
春の風
春と言えば新しいというイメージ、新学期や新しい恋などが直接的でなくガラス越しに飛んで行ったら良いと思って詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
取り合わせはとても良い句です、しかし「感じる」という言葉だけがちょっと問題です。目に見えない春風を表すのにもっと別の句を使うともっと映像的に感じる事が出来ます。「感じる」という言葉は俳句では詠まなくても良い言葉、その分の文字を使ってより映像的な言葉を選びましょう。
【添削後】
春風の
明るし
ガラス越しの君
第1位 鳥越俊太郎さん 70点(才能アリ)
五歳児の
頬の産毛や
風光る
窓から光が入ってきて孫の頬の産毛が光った様子を見て詠んだ句です、春の風と同じ季語の風光るを使ってみました。
<夏井先生の添削>
基本の形をちゃんと勉強して丁寧に読んでいる良い句です。普通の方だと「産毛光る」や「産毛輝く」などとやりがちですが、「産毛や」と切って次の季語に託しているのも見事です。もったいないのは「五歳児」という所、無理やり五音にしたという感じが否めません。
【添削後】
頬に風光る
五歳の
産毛かな
特待生昇格試験
名人2段 フルーツポンチ村上さん
元素記号
ふたつ忘れて
春の風
受験が終わって一生懸命覚えていた元素記号をのどかな春の風で忘れてしまうような感じを詠んだ句です。
<昇格試験のポイント>
ポイントは「元素記号」と「春の風」の取り合わせ、「元素記号」という俳句になりにくい言葉を使って表現している所が見本になる句です。「ふたつ忘れて」という中の句が、二つの言葉を上手く繋げています。
見事添削ナシでワンランク昇格です!
名人8段 梅沢富美男さん
春の日は
練り羊羹(ようかん)の
甘さかな
春のぽかぽか感じを練り羊羹の甘さに例えた句です。
<昇格試験のポイント>
「比喩の完成度」がポイント、春の日や温かさという食べられないものを甘いという言葉で表現したのはさすがです。しかし比喩の選び方は素晴らしいですが、現実的な映像感が少し足りません。
【添削後】
春の日は甘し
練り羊羹の艶(つや)
残念ながら現状維持です…。
感想&まとめ
今回の採点で気になったキーワードは「字づら」、確かに俳句を見る時は字でしか見ることが出来ないので描きたい事が書いて無ければ見る人に何も伝わってきません。俳句の基本や応用などを考える前に、自分が伝えたい事がこの言葉で伝わるかどうかを最初に考えた方が良さそうですね♪