3月15日放送の「プレバト!!俳句の才能査定ランキング」では「都会のたんぽぽ」の写真で俳句対決!今回のメンバーはモト冬樹さん、波乃久理子さん、そして1位経験者である中川翔子さん、皆藤愛子さん、パンサー向井さんの5人。名人2段のキスマイ横尾さんと名人5段の東国原英夫さんが特待生昇格試験に挑みます!
次回の #プレバト 俳句のテーマは
「都会のたんぽぽ」 pic.twitter.com/Cc0OhmXVE5— うしろ@整地中 (@usiro_flan) 2018年3月10日
目次
今回のお題は「都会のたんぽぽ」
第4位 モト冬樹さん 50点(凡人)
蒲公英(たんぽぽ)や
都会の割れ目に
顔を出す
アスファルトの割れ目からたんぽぽから出ているのを見て癒しと自分も頑張ろうかなと思う気持ちを詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
当たり前の事を当たり前に書いて当たり前の句です、一番陳腐なのは「顔を出す」という擬人化の部分です。たんぽぽの黄色に対して灰色を入れて、色のコントラストをつければ当たり前の句でもワンランク上の句になります。
【添削後】
蒲公英や
都会の灰色の
割れ目
第3位 波乃久理子さん 52点(凡人)
父母の
もとへ飛んでけ
ぽぽの綿
両親の墓に行くとたんぽぽの綿帽子が飛んでいる姿を見てあの世まで飛んで行って自分たちの事を伝えて欲しいと思う気持ちを詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
「父母のもとへ」という部分で心情は充分伝わります、問題点は「ぽぽの綿」という部分。「ぽぽの綿」と言われてどれくらいの人がたんぽぽと受け止められるかが問題です、たんぽぽという言葉をちゃんと入れましょう。
【添削後】
父母の
もとへたんぽぽ
絮(わた)飛ばせ
第2位 パンサー向井さん 65点(凡人)
蒲公英(たんぽぽ)の
yell(エール)受け取る
初出勤
新しく職場が変わった人などが、都会に咲いているたんぽぽを見て応援されているような気持ちになった心情を詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
「蒲公英のyell」とくればもう受け取るというのが前提となります、十七音しかない俳句では無駄な言葉を使ってしまうのは勿体ない行為です。無駄な部分を省いて映像が伝わるような言葉を入れれば高得点が獲れたかも知れません。
【添削後】
蒲公英の
yell駆け出す
初出勤
または
蒲公英の
yell一人の
初出勤
最下位 中川翔子さん 35点(才能ナシ)
卒業と
春風を待つ
わたぼうし
当時は卒業を待ちわびていた中学生だった自分が、やっと卒業して飛んでいけるという気持ちと同じようにたんぽぽも飛んでいけるかなと思って詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
「卒業」、「春風」、「わたぼうし」は全て季語、季重なりを使って良い句を詠むにはまだ実力が足りません。ちなみに「わたぼうし」は江戸時代の防寒用の帽子の事を表す冬の季語です。季重なりを解消して、しかもどの立場の人の事を詠んだ句がわかるようにしてみましょう。
【添削後】
卒業の
風待つ絮(わた)よ
君たちよ
または
卒業の
風待つ絮(わた)と
して我ら
第1位 皆藤愛子さん 72点(才能アリ)
たんぽぽの
わたと飛び乗る
銀座線
春で暖かくなって活動的になってきた季節に、電車に飛び乗ったら服にたんぽぽのわたがついていた様子を詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
後半の展開が良い、「飛び乗る」という複合動詞の使い方が秀逸です。一番褒めなければならないのは「銀座線」という固有名詞、黄色のたんぽぽと黄色の銀座線の組み合わせ方が見事です。
添削ナシです!お見事!
特待生昇格試験
名人2段 キスマイ横尾さん
春光の
嬉しさそこに
足下に
大体の方が上の方を見て春を感じる事が多いと思いますが、下の方にもたんぽぽが咲いて春の訪れがきている事を詠んだ句です。
<昇格試験のポイント>
「足下に」という表現の是非がポイント、最後の句が説明的になってしまっています。たんぽぽを見て「春光」という言葉を持ってくる発想は素晴らしいですし、中七まではとても良い句ですが最後の句の詰めが甘かったですね。
【添削後】
春光の
嬉しさ
そこここにここに
残念ながら現状維持です…。
名人5段 東国原英夫さん
ビル鎮火
濁水まみれの
たんぽぽ
ビル火災が鎮火した後に汚れた水にまみれたたんぽぽを詠んだ句です。
<昇格試験のポイント>
破調の是非がポイント、とても臨場感を感じられる良い句です。まずはたんぽぽからビル火災という展開に持って行った発想力が素晴らしいですし、「濁水まみれの」に続く「たんぽぽ」という言葉で健気に咲くたんぽぽのイメージも鮮明に浮かび上がります。
添削なしで見事ワンランク昇格です!
感想&まとめ
たんぽぽの写真を見てビル火災という発想はなかなか思いつかないですね、さすが名人となると普通とは違う発想力とテクニックが必要になってくるようです。皆藤愛子さんの句も黄色いたんぽぽと銀座線がパッと頭に浮かぶ良い句だと思います、女子アナ初の特待生を目指して頑張って欲しいですね♪