4月5日放送のプレバト!!俳句の才能査定ランキングでは「夏井いつき先生厳選!2017年月間最優秀賞作品MVH(Most Valuable Haiku)」を発表!2017年に番組で詠まれた俳句は全部で277句、その中から夏井先生がその月に一番良いと思った俳句を紹介してくれました!
『プレバト!!』で人気沸騰の夏井いつき先生が誘う美しい俳句の「雪」の世界…13万部突破の俳句本の続編が発売 https://t.co/DnyGMPye79 #夏井いつき #俳句 #プレバト pic.twitter.com/5VfNHp68b7
— music.jp (@musicjp_mti) 2017年11月2日
2017年月間最優秀賞作品(MVH)
1月 名人9段 梅沢富美男さん
銀盤の
弧(こ)の凍りゆく
明けの星
<夏井先生の総評>
銀盤の弧という部分でスケートの跡を表して凍りゆくや明けの星で時間経過が表されています、小さな映像から時間経過まで持っていく見事な一句です。
2月 名人8段 FUJIWARA 藤本敏史さん
節分の
センサーライトが
照らす闇
<夏井先生の総評>
ライトが照らさない部分が本来は闇ですが、「照らす闇」という逆転の発想を使って映像を持たない「節分」と言う時候の季語に映像を持たせた技ありの句です。
3月 名人3段 フルポン村上さん
卒業の
駐輪シール
並ぶ朝
<夏井先生の総評>
「並ぶ朝」と言う部分にこの様子を見るのも今日が最後だなという想いが感じられます、たかが駐輪シールで卒業という事を表したさすがの一句です。
4月 名人6段 東国原英夫さん
野良犬の
吠える沼尻
花筏(はないかだ)
<夏井先生の総評>
花筏とは散った桜の花びらが水面にたまって流れる様子、沼尻と花筏という光景と「吠える」という音をバランスよく一句の中に切り取った句です。
5月 名人8段 FUJIWARA 藤本敏史さん
はこね号
これより初夏に
入ります
<夏井先生の総評>
初夏と言う映像を持たない季語を活き活きと表現しています、こんな手があったのかと感心した一句です。
6月 名人9段 梅沢富美男さん
紫陽花(あじさい)の
泡立つ車窓
午後の雨
<夏井先生の総評>
紫陽花が泡立つという表現がとても素敵です、雨に揺れやすい紫陽花の映像を見事に表現したお洒落な一句です。
7月 特待生2級 中田喜子さん
空蝉(うつせみ)の
転がるベンチ
海の駅
<夏井先生の総評>
空蝉という小さなものがベンチに転がっているという、俳句の型を上手に使ってまとめた一句です。
8月 名人8段 FUJIWARA 藤本敏史さん
マンモスの
滅んだ理由
ソーダ水
<夏井先生の総評>
マンモスの滅んだ理由ときて理由の部分にソーダ水が入ってくる、意外性のある組み合わせが持ち味の一句です。
9月 名人6段 東国原英夫さん
秋夕焼(あきゆやけ)
赤黒き
1000グラムの吾子(あこ)
<夏井先生の総評>
1000グラムの吾子という部分が保育器の中にいる我が子の命の危うさを感じさせます、まさに胸をつかまれるような一句です。
10月 名人2段 キスマイ横尾渉さん
千年の
樹海の風と
枯葉の香
<夏井先生の総評>
樹海という深い大きな自然をイメージさせながらも、風・枯葉・香という「か」の音を上手く使って詠ませている上手い句です。
11月 特待生2級 NON STYLE 石田明さん
秋天
はがれ落ちる
人にベンチに
<夏井先生の総評>
イチョウの葉っぱが落ちてくる様子を秋の天がはがれ落ちると表現しています、破調(俳句の切れの部分が五・七・五になっていない)の形が内容に似合っている成功した例です。
12月 特待生4級 千原ジュニアさん
750cc(ナナハン)の
タンクにしがみつく
寒夜
<夏井先生の総評>
オートバイの事を書くのかと思ったらしがみつくという人物が出てくる、寒夜という季語で温かいタンクにしがみつく映像を表現した一句です。
感想&まとめ
今回は年に一度のMVHの発表でしたが、さすが月間最優秀賞ということで力作ばかりでした。全体の傾向を見ているとやはりポイントとなるのは「映像化」、文字だけでハッキリと映像を思い浮かべさせる句が高評価に繋がっていますね♪