11月24日放送の「たけしのニッポンのミカタ!」では「人手不足ニッポン!儲ける方法教えます」を特集!その中で放送された「リンガーハット」の人手不足を解消する方法に注目してみたいと思います。現在はバブル期を超えるほどの有効求人倍率というまさに人手不足の時代、そんな時代だからこそ企業の在り方や考え方にも今までとは違ったものが求められる時代がやってきました。人手が集まらなくても儲かる秘密をリンガーハットさん事例から紹介してくれました。
長崎ちゃんぽんの調理行程
東京町田市にあるリンガーハット町田鶴川店はランチタイムになると近隣のサラリーマンやOLで店内がにぎわう超人気店です、そんな大量のお客さんを相手に調理するのはたった2人の従業員でした。その従業員も熟練のベテランという訳では無く調理経験があまりないバイトの方でもどんなに忙しくても2入いればどんなに忙しくても大丈夫だそうです。そのヒミツは長崎ちゃんぽんの調理行程にありました。
出、出〜!長崎来てまでリンガーハットでちゃんぽん食奴〜 (@ リンガーハット 長崎出島店 in 長崎市, 長崎県) https://t.co/dIqFZK1u8S pic.twitter.com/kC5V8U0D3A
— はずみっと (@hazumit) 2017年11月24日
半自動化の長崎ちゃんぽん調理システム
リンガーハットでは全641店舗の約9割にちゃんぽんを自動的に作ってくれる機械が導入されています。その調理行程は…。
1.炒め鍋に野菜を投入する→45秒炒めたら自動的に止まる
2.麺を茹で網に入れる→30秒茹でたら自動的にお湯から上がる
3.炒めた野菜とスープを鍋に入れてIHヒーターにかける
4.IHヒーターが次の段階に入ったら麺を投入する
5.最後のIHヒーターまで行けば長崎ちゃんぽんの完成
結局野菜とスープと麺を入れるだけで後は勝手に機械が調理してくれるという訳です、これなら調理経験が浅いバイトでも美味しい長崎ちゃんぽんを作る事が可能です。1時間で180食の長崎ちゃんぽんを作る事が可能なこのシステムがあれば人手不足でもお店を切り盛りする事が可能になり、さらには全店舗で味の均一化も図れることによってクオリティを落とさない長崎ちゃんぽんの提供ができるそうです。
リンガーハット 野菜たっぷりちゃんぽん 6食(3食×2セット)(冷凍)
将来的には全自動?
現在リンガーハットの一部のお店ではただ餃子を並べるだけのロボットアームを導入して運用しています。番組内ではこれだけでも従業員1人雇わなくて済むという趣旨でしたが、このロボットアームの導入の先には調理行程の全自動化を見据えている感じが受けられました。
機械には人間で言う感覚器官である「センサー」を搭載することが出来ます。現在の技術であれば視覚・嗅覚・感触などは機械でもデータ化して認識することが可能です。野菜を投入したり、スープを入れたり、麺を入れるタイミングはこのセンサーで感知してベストなタイミングを知る事は可能でしょう。ようするに今は人がやっている工程ですら全自動化する事が可能という事です。
感想&まとめ
もちろん全自動化を実現するためにはさらなる設備投資や試行錯誤が必要になると思いますが全641店舗のうち、1人雇う人件費を考えれば年間で約19億円の経費削減に繋がります。例えば開発費を30億円かけて全自動システムを開発して30億円の設備投資がかかったとしても約3年あれば投資回収が可能という事です。
技術の進歩によって特に定型の事務作業などはこれからどんどんAIなどによる自動化が進められていく事になるかと思います。機械にはできない事としてクリエイティブなどの業界が挙げられていますが、技術革新によってもしかしたら創造するAIなども出てくるかも知れません。
機械の導入によって効率化が図れる事は会社的にはとても有効ですが、その代わりに人を雇う必要が無くなるという社会的に厳しい現実を招く事になります。これからの時代、機械には出来ない仕事ができるように自分を磨かなければならなくなる時代がやってくるのかも知れませんね。