1月18日の「プレバト!!俳句の才能査定ランキング」では「犬と雪」の写真をテーマに俳句対決!気になるメンバーは大和田伸也さん、柴田理恵さん、A.B.C-Z 橋本良亮さん、麒麟・川島さん、そして初出場の女優・白石糸さんです。さらに名人であるフルーツポンチ村上さん、東国原英夫さんの二人の昇段試験も実施、一位に輝くのは誰か?そして二人の名人は昇格できるのか?注目です!
目次
第4位 A.B.C-Z 橋本良亮さん 51点(凡人)
「雪の声 嗅ぎつけはしゃぐ 犬の声」
先生がリフレインが好きなので「雪の声」と「犬の声」を使った。犬も喜んで先生も喜んでくれれば良いなと思って詠みました。
<夏井先生の添削>
雪の声は冬の季語、声という文字のリフレインという工夫は良い部分です。しかし「雪の声嗅ぎつけ」が原因、「はしゃぐ犬の声」は結果を述べているので、散文的な感じが出てしまっています。順番を変えてみれば散文的な感じを無くすことができます、原因→結果という書き方は止めましょう。
【添削後】
「犬はしゃぎだす 雪の声 匂いくる」
第3位 大和田伸也さん 65点(凡人)
「雪よ降れ もいちど見たし ペロよ飛べ」
17年間一緒にいた愛犬のペロが亡くなってすぐだったので、もう一度ペロの姿を見たいと思う気持ちを込めました。
<夏井先生の添削>
上五と下五は良いけど中七が残念です、作者の心情を説明しているにすぎません。ペロの動きや亡くなってしまっている状況がわかるようなキーワードを入れた方が状況が伝わります。
【添削後】
「雪よ降れ ペロよあの日の 雪に跳べ」
第2位 柴田理恵さん 70点(才能アリ)
「老犬の 寝息愛しき 夜半(よわ)の冬」
飼っている犬が歳をとってきて最近寝息が変な音がします、そんな寝息が聞こえると外は雪でも降っているのかな?と思う心情を詠みました。
<夏井先生の添削>
「夜半の雪」という季語は時間の情報を含んでいる季語で「老犬の寝息愛しき」は作者の心情を表しています、この2つが出会う事で作者の思いは十分に伝わります。「愛しき」という部分は「外は雪かも?」と思わせたい部分だと思うので「しんしん」という言葉でより愛おしい気持ちが表せます。
【添削後】
「夜半の冬 しんしん 老犬の寝息」
最下位 麒麟・川島さん 50点(凡人)
「寒犬や ふたりぼっちで 銀世界」
自分も犬を飼っているが、人通りが無い所で散歩していると世界に二人だけじゃないかと思った心情を詠みました。
<夏井先生の添削>
決してセンスが無いわけではないのですが、「ふたりぼっち」という部分があまりにも安易で幼稚です。
【添削後】
「愛犬と 僕だけがいる 雪野原」
第1位 白石糸さん 72点(才能アリ)
「かくれんぼ 見えるしっぽと 冬青(そよご)の実」
自分の飼っている犬を探しに行こうと思ったら、冬青の実がついたしっぽが見えました。それを見て今年も良い一年になりそうだなと思った気持ちを詠んだ句です。
<夏井先生の添削>
非常に可愛く映像もしっかり描けている句です。しっぽが犬とを表していて冬青の実が赤いアクセントになっています、展開も上手いですし言葉も的確に選んでいます。
見事添削ナシです。
コウノドリ毎回、ちょっぴり写ってる看護師さん気になる
白石糸ちゃん
芸名? pic.twitter.com/K9I93Rr1PX— shogi12 (@music_gu) 2015年12月4日
名人初段 フルーツポンチ村上さん
「オルゴールの ネジ巻く妊婦 窓の雪」
妊婦さんは滑ったりしてはいけないので家で胎教に良いと思ってオルゴールのネジを巻いています。妊婦さんの出産に対する美しさや不安さを雪に託した句です。
<昇格試験のポイント>
この句のポイントは語順が成功しているか?という事。オルゴールは音のイメージ、ネジを巻くという言葉で人の手が思い浮かびます。ひとつひとつの言葉が全て映像を思い浮かべられますし、「窓の雪」という語順も少し幸福感が出ているので良い句です。結果は見事ワンランク昇格です!
見事添削ナシです。
名人4段 東国原英夫さん
「柩(ひつぎ)追う 犬ごと攫(さら)う 雪しまき」
飼い主が亡くなって出棺の時に柩が出るのを追う犬、その時に雪しまき(吹雪が激しく荒れまくる様子)がおこっていた様子を描きました。攫うという言葉を選択したのが勝負です。
<昇格試験のポイント>
この句のポイントは「攫う」という言葉で擬人化が成功しているか?という点です。よくこれだけの場面を17文字に入れ込みました、「犬」が出てきた時点で柩は飼い主が亡くなった様子がわかります。攫うという言葉が見事に映像や心情を表していますし、犬の心情も表現しています。結果は見事ワンランク昇格です!
もちろん添削ナシです!
寝る前に読む 一句、二句。 – クスリと笑える、17音の物語 –
感想&まとめ
今回は全体的に高得点が多かった回でした、最下位でも麒麟川島さんの50点ですからレベルが高いですね。一番頭に残ったのは原因・結果という語り方はダメだという事、社会生活や仕事では論理的な表現を心掛けないといけませんが俳句の世界では好まれない事なんですね。固くなっている頭を柔らかくした方が良い句が詠めるかも知れませんね♪